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遊学の森トラスト

遊学の森トラスト in 安房鴨川

2007稲刈レポート(2)

九月十五、十六日、遊学の森の稲刈りが行われた。
数日前の台風はわたしたちを不安にさせたが、
田んぼは山あいに守られて、無事。
あらかじめ、苦心の電柵でいのしし封じ。
PICT0309.jpg

今回は台風でのぬかるみのため、田植え足袋を履いた。
九名と犬のクロとクマ。
一株をつかみ、鎌でざっくり。
要領の悪いわたしはぎこぎこと糸鋸を使うよう・・・
刈っては、ひたすら続ける。
その一方で、稲を束ね、わらで縛る人。
わらのやわらかさ、わらの強さを思う。
ぬかるんだ田んぼの中にはコナギがいっぱい。
絡み合い、這いつくばっている。
稲を刈っているのか、コナギを刈っているのかわからなくなってくる。でも、その紫の花は可憐だった。
青山さんは落穂拾いをしていた。大切なお米だ。
PICT0307.jpg

稲穂を眺めながらの優雅な作業だったが、
次第に日に干され、泥に足を取られ、からだが馬鹿になってくる。
単調。やれどもやれども。自分が空っぽになっていく。
それでもからだは前に出る。黙る。
相手は蜘蛛やバッタやいなごでいい。
時折風が吹き抜けて、正気に戻る。

日が暮れたら終わりだ。これさえ刈ればとがむしゃら。
最後の一株を刈り終えた。
疲労は清清しい。おなかもすいてきた。

と、どっこい、まだ作業があるのだ。
刈り取った稲をブルーシートに乗せ、四方を持って橇のように引く。
車まで何往復も。誰もが力を振りしぼっている。
奇妙な声でクロが鳴く。
「田んぼにヤマカガシがいるよ。」
辺りが暗くなったので、少し田んぼに残してしまったが終えた。
夕飯のビールのおいしかったこと。
PICT0320.jpg

いまの稲刈りはコンバインが使われ、刈り取りから脱穀までは一貫作業。
その後、穀物乾燥機にかけられるそうだ。
しかし、人々は鎌で刈り、手で束ね、干し、脱穀をしていたのだ。
男も女も子らまで、みな協力し合い、米を作ってきた。
そして、捧げ、祈り、いただく。

「なぁクロ、人間はしょぼいなぁ。」
田中さんは田んぼでそう言った。
自然は時に無情で、時に温かい。
人々は手足を使って働き、祈るだけだ。
自然の中でおろおろ歩くのが人の姿だったのかもしれない。
謙虚さ。一膳のごはんは祈りのつぶを食べているようだ。

「さわのはなが褒められると、自分が褒められたようにうれしい。」
とあべさんは言っていた。
実際の米作りを担ったのは田中さん・あべさん、上田さんだったが、
わたしたちも参加し、今日ここにも、誇らしいお米が収穫できた。
「森とのつながり 人とのつながり 川とのつながり 風とのつながり 大事なつながりを守るために・・・」
ここで聞いた歌を思い出した。

村上小百合
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