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遊学の森トラスト

遊学の森トラスト in 安房鴨川

6月20・21日田の草取りツアーの感想

6月20・21日田の草取りツアーの感想
小川道夫

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神崎町の不耕起栽培の田んぼで、一緒に作業をしていた田村さんに誘われて、鴨川遊学の森の田んぼに、お邪魔することになりました。田村さんからは、遊学の森の田んぼの仲間達に、田んぼの生き物の名前や生態などを簡単に話してほしいといわれました。田んぼで作業をしていれば、自然にいろいろな生き物に出会います。生き物達との触れ合いが深まれば、もっと田んぼが楽しくなると思うとも、田村さんは言いましたが、ぼくもその意見に大いに賛成です。
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ぼくは、やっぱり神崎の田んぼで一緒に作業していた、高橋紗季子さんにも声をかけました。高橋さんは、寡黙な高校生ですが、ぼくよりもずっと、生き物の名前や見分け方、生態に詳しいのです。
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遊学の森の田んぼは、思っていたいような、灰色粘土の床土の、山の斜面の小さな田んぼでした。その田んぼには、コナギが生い茂ってました。その生え方が、これまで見たことのないような、まるでスイレンのように、葉っぱを水面に浮かせて、細い茎で土の中にある根っことつながっているのです。同じ植物でも、田んぼによって形態が変わるのは、興味深く感じられました。
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そのコナギを取りながら、正直ぼくは、自分自身に腹を立てていました。仕事場の香取の田んぼで、毎日毎日草をとり、忙しいところお休みをもらって、鴨川まで来て、また草を取っているのです。そんな自分がばかばかしくなったのです。
それでも、田んぼを観察するには、草取りが一番の近道だという持論から、辛抱して草取りを続けました。そうしているうちに、泥の固さや水の匂い、生き物達の動きが感じられてきて、田んぼの様子が少しずつわかってきます。
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生き物は、香取の不耕起栽培の田んぼと較べると、その種類も数もずっと少ないことがわかりました。同じように、無農薬で、しかも鴨川は山の中にあるのだから、もっと生き物が多くても良いように思いました。後で田中さんから説明され、水が枯れてしまったのも、原因のひとつなのだろうと思います。
それでも、やはり、鴨川には香取では見られない、生き物がいます。アカハライモリ、トウキョウサンショウウオ、ギンヤンマ、ヘイケボタル、カジカガエルなどです。また、遊学の森の田んぼでも見られたコオイムシは香取でも見られますが、全国的に見れば、希少種で、純絶滅危惧種に指定されています。
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環境が整えば、生き物は生活しています。戻ってくる生き物もいるだろうし、増える生き物もいます。
人間は、効率や経済効果のために、知識や技術を駆使して、環境を変えて、生き物から生活の場所を奪ってしまいます。このような事は、今では、当たり前のようになってしまいましたが、ちょっと距離をとって見直してみると、恐ろしいことだと感じられます。
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その日に参加していた人たちとは、生き物のことを話をする機会はほとんどありませんでしたが、それでも、カエルやイモリやホタルの存在を、それぞれの人がそれぞれの方法で感じていた事は、わかりました。みんな作業で精一杯で、じっくり生き物を眺めるゆとりはなかったようにも思います。また、喧騒と多忙な都市生活を送る人にとっては、静かさに包まれた、きれいな空気と水を湛えている、山の中の小さな田んぼにいるだけで、十分に心地よくて満足なのかもしれません。
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ぼくにとっては、子供達と過ごした時間が新鮮でとても楽しかったです。田んぼでは、カエルやイモリやトンボを一緒に見たり、宿に帰る道すがらおしゃべりをしたり。道端に生えていた草の葉っぱに、丸いしみが二つ並んでついていたのがあって、まるで目のある葉っぱのようだと思って、そばにいた男の子に見せてあげました。
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男の子は少し驚いたようでしたが、「目がある葉っぱだね」と興味を示して、ついで「何で葉っぱを取っちゃったの? そのままにしとけば、今度は、口ができてきて、しゃべるようになったのに」と言いました。
今度はぼくが驚く番でした。そして、自らの浅はかな行為が恥ずかしくなりました。
男の子は続けて、「口ができたら、何かをしゃべって、足が生えてきて、逃げていっちゃう」と言いました。
男の子の話を聞いたぼくの胸は喜びで膨らみ、感動で熱くなるのを感じます。
瑞々しい感性から自由な発想を、のびのびと披露してくれる男の子の存在が、とても頼もしく感じられます。
そして、このような出会いの場と時があったことに、感謝の気持ちが沸いてきます。

遊学の森のみなさま、素敵なひと時をありがとうございました。
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